写真で綴る登山と旅のあれこれ

恵那山①(南沢山・横川山・富士見台)

登った日

2017年6月15日~17日

天気

快晴

標高

  • 南沢山 1564m
  • 横川山 1619m
  • 富士見台 1739m
  • 萬岳荘 1580m
  • 恵那山 2191m

コースタイム

<6月15日(木)>

ふるさと自然園(9:30)→南沢山(11:20)→横川山(12:00)→横川の名水(13:00)→富士見台(14:00)→萬岳荘(14:30)

<6月16日(金)>

萬岳荘(5:40)→神坂峠(6:20)→鳥越峠(7:00)→大判山(7:50)→恵那山頂(10:30)→山頂小屋(10:40/11:00)→大判山(12:40)→神坂峠(14:00)→萬岳荘(14:10)

<6月17日(土)>

萬岳荘(7:00)→富士見台(7:40/8:00)→横川山(9:30)→南沢山(10:00)→ふるさと自然園(11:20)

登山口までのアクセス(車)

中央道園原ICから国道256で約14km

駐車場

ふさと自然園500円/回

持ち物+α

長ズボンヘビが多いダニもいる

周辺情報


トラウマ

<6月15日(木)>

ふるさと自然園(9:30)→南沢山(11:20)→横川山(12:00)→横川の名水(13:00)→富士見台(14:00)→萬岳荘(14:30)

恵那山が好きだ

そう話す人に私は
会ったことがない

どんな山かと
訊かれたら

山頂からの展望が
全くない

多くの人が
そう答える

八幡平、大菩薩・・

山頂に展望がない
百名山は他にもある

にも
関わらず

なぜだか
恵那山だけが

百名山のなかでも
不人気の山でもある

他にこれといった
特徴を聞いたこともなく

予備知識もなしに
実際に登ってみたら・・

ギャップが大きかった名山
トップ3に入る

そんな印象深い
山でした

・・・

中央道
恵那山トンネル

恵那山トンネル

関西から信州への玄関口

いつも通過するだけですが

今日はこの真上の
縦走路を歩きます

エベレストの標高とほぼ同じ
距離を一直線に抜けて

園原ICから国道256
約30分ほど

清内路(せいないじ)
ふるさと自然園

恵那山_登山道_ふるさと自然公園

ここが今回の旅の
出発地点

今日は平日
木曜日だ

広大な園内には
人も車も見えず

受付棟の前に
車を止めると

管理人さんが
驚いた顔で現れた

3日間の縦走と話すと
さらに呆れたように驚いて

コースを説明してくれた

南沢山への沢ルートは
通行止めになっているとのこと

恵那山_登山道_ふるさと自然公園

駐車料金は?
忘れそうになって
こちらから聞くと

どちらでもというふうで

500円/回を支払い

今の時期は空いているからと
普段はコテージ客用の
登山口横のPへ

恵那山_登山道_ふるさと自然公園_駐車場

飯豊山から2年ぶり
久しぶりのテント縦走

もともとパッキングが
巧くないうえに

食糧の大半が
かさばる菓子パン

手あたり次第に
詰め込んだので

ザックが容量MAXに
膨れてますが

重量は水を含めても
15kgくらい

恵那山_登山口

恵那山は通常は
日帰りで登れる山ですが

山活再始動に向けて

2泊3日テント縦走の
シミュレーションも兼ねて

じっくりと歩いてきました

南沢山_登山口

まだ新緑が眩しい
緩やかな尾根の登山道

土から出たばかりなのか
ヒグラシが覚束ない声で
鳴き始めていた

恵那山_南沢山_登山道

先週の梅雨入りから
爽やかな天気が続いてか

久しぶりに背負ったザックは
ストラップがカチカチ。。

力一杯引っ張っても
長さを調節できず

体にフィットしない
デカザックをブラブラと
持て余しながら

恵那山_登山道_南沢山

汗が出ないくらいのペースで
一歩一歩を数えるように進む

恵那山_登山道_南沢山

しばらく
マラニックや軽登山を
続けていたので

重い荷物に
体が耐えられるか
様子見だったけれど

最初に降参したのは

膝でも腰でもなく

足の裏だった

恵那山_登山道_南沢山

体重と荷物の重さで
足の裏を磨り潰すように歩くので

すぐに火傷したように
痛くなってしまった

重装備では足がブレないように
足首を固定するハイカットの登山靴と
クッション性のある厚手の靴下を

最近はあまり聞かなかったけど
なるほどこういうことだったのか

・・・

南沢山ルート

山と高原地図には
載っていないルートですが

主要ルートと変わらず
よく整備されています

恵那山_登山道_南沢山

手前がやや急な登りで
中間点へ

恵那山_登山道_南沢山

自然園の管理棟で
受付をしたとき

クマのはく製が門の上に
載っていたので

嫌な予感は
していたんですが。。

つい先月もこの付近で
目撃情報があったとのこと

登山口にも
注意書きがあった

ときどきクモの巣が
ゴールテープのように
登山道を横切っていた

私の前には
しばらく誰も歩いていないのか

ということは・・・

恵那山_登山道_南沢山

腰につけていた熊鈴を

楽器のように手で叩いて
騒々しく鳴らしてみたら

登山道の下方のヤブを
何かが並走するように
駆け抜けていった

目の前には
真っ黒なイノシシが2頭

ふてぶてしい顔で
登山道を横切り

斜面を登っていった

久しぶりの山行に
浮かれた休暇気分が

一瞬緊張モードに。。

このときはチクリとするくらい

まだ癒えていない
クマ・トラウマとの闘いが

今回の旅のテーマになるとは
思ってもいなかったのです・・

恵那山_登山道_南沢山

・・・

樹林帯を抜けた
風で分かった

恵那山_登山道_南沢山

南沢山
豆大福とドラヤキ休憩

恵那山_登山道_南沢山

木曽の馬籠宿(まごめ)へ
通じる街道だったそうな

恵那山_登山道_南沢山

荷物を下ろしても
疲労で体がフワフワすることもなく

テント装備を無事に
担ぎ上げたことに満足だった

足取りの軽さに
荷物を何か忘れたのではと
心配になるくらいだった

恵那山_登山道_南沢山

ここから富士見台まで
高原の縦走路

恵那山_縦走_富士見台

恵那山トンネルの
中津川の入り口が見えていた

恵那山_縦走_富士見台

爽やかな風が吹き抜けて
ウグイスと夏鳥のツツドリの
鳴き声がコダマする稜線

恵那山_縦走_富士見台

ササは繁っているところでも
人の背丈ほど

手でかき分けるような
ヤブコギは一箇所もなかった

ただし
ダニがいるそうなので
半パンは避けるのが無難だ

恵那山_縦走_富士見台

熊笹ではなく隈笹
歌舞伎の化粧の隈取のように
葉のフチが枯れることから

恵那山_登山道_クマザサ

南沢山から
緩やかに登って・・・

恵那山_登山道

横川山
一気に展望が広がった

恵那山_登山道_横川山

三角点の山頂から
振り返れば

南沢山から続く笹原

木曽の御嶽、乗鞍、槍

中央アルプスの大展望だ

恵那山_登山道_横川山

そして目の前には
恵那山が姿を現した

恵那山_登山道_横川山

山の全景と対面できる山は
意外と少なく

山頂からの展望だけでない
登山のハイライトの一つだ

・・・

稜線の風にあたれば
クマの不安も消えて

久しぶりの縦走に
気負うこともなく

リラックスして
ここまで来られた

恵那山_登山道_横川山

人は安静にしているより
軽い運動をしているときの方が

ストレスになるようなことを
あれこれ逡巡しなくてすむので

脈や血圧がより下がって
リラックスできる

軽い登山や散歩には
そんな効果もあるんだとか

恵那山_縦走路_富士見台

谷を隔て富士見台へ続く道が
向う側に見えてますが

ここで一旦下ります

恵那山_縦走路_富士見台

水が流れる音が大きくなり
最も下った地点

恵那山_登山道_水場

水場
横川の名水

恵那山_登山道_横川の名水

足の踏み場もないほど
コケと一体化した水場

ここだけこの緑の濃さといい
生命力が尋常でなさそうだ

恵那山_登山道_横川の名水

一口目の瞬間に
うまい!なにか違う!?

直観的にそう感じた水は

裏剱の仙人池の水場と
ここが2度目だ

恵那山_登山道_横川の名水

コケ好きには
たまらない光景。。

ここだけの目的地でも
来たかいがありました。。

恵那山_登山道_水場

宿泊地まで十分な量の
水をもっていたのに

折りたたんだ新品の
プラティパスを取り出して

荷物が重くなる覚悟で
汲まずにいられなかった

翌日になっても
臭いもなく冷たく感じられて

捨てる気がせず
最終日まで飲んでいた

こんなこと初めてだった

・・・

2kgほど重くなった
荷物にもめげず

名水と苔のパワーで
富士見台への登り返し

恵那山_登山道_富士見台

ここで初めて
人と出会った

同い年くらいの男性
同じような縦走装備
同じようなデジ一

ほぼ同時に
いい天気ですねと
全く同じ言葉

他人とは思えず
面白かったけれど

それ以上なにも言わず
すれ違った

それにしても
平日の山がこんなに
空いているとは

恵那山_縦走_富士見台

6月にだけ
祝日がないのは

梅雨どきに
労働者を家で休ませても

国にとって
経済効果が薄いから

恵那山_縦走_富士見台

なのかは
知りませんが・・

休みは与えられるものではなく
自分で積極的につくるもの

時代は変わりつつあるんかな

恵那山_縦走_富士見台

・・・

笹原の間に突然
湿地が現れた

恵那山_縦走_富士見台

ぬかるんだ
登山道の上に

獣の足跡が
散らばっていたので

一瞬緊張しましたが・・

つま先が2つに割れた
ひずめ跡だった

ひとまず安心。。

恵那山_縦走_富士見台

ササ原を流れる風に
背中を押されて最後の登り

恵那山_縦走_富士見台

富士見台

恵那山_縦走_富士見台

その昔は山伏岳と
呼ばれていたそうですが

富士講の信者が
富士みたい!
との願いを込めて

富士見台になったと
洒落のような話

恵那山_登山道_富士見台

実際は
南アルプスに隠れて
見えませんが

明日
恵那山に登れば・・

恵那山_縦走_富士見台

稜線から少し下って
本日の宿へ到着

恵那山_登山道_萬岳荘

萬岳荘
立派な木造小屋
実は車でも来られます

恵那山_登山道_萬岳荘

歩くとガコガコ音がする
ウッドデッキに上がると

管理人さんが現れた

今日からテントで
2泊と頼むと

まさか
といった顔で

小屋の設備とテン場の
説明をしてくれた

・・・

キッチンには
ガスや電子レンジも

包丁や箸
カテナリーも完備

なんとシャワーも
浴びられます

恵那山_登山道_萬岳荘

今の小屋の姿は
三代目で築10年

全国に
大勢のファンがいて

5月の開山祭には
50人以上がつめかけて

コンサートも開かれるそう

恵那山_登山道_萬岳荘

この日の宿泊客は
奈良のご夫婦一組

飛び入りの私だけ

実はテント泊でも
予約が要ったそう

特にこの季節は
客が少なく

明日は予約が
入っていないので

管理人さんは
山を下るつもりだったのだ

小屋は施錠され
無人になるとか

恵那山_登山道_萬岳荘

稜線から下る途中の
芝生がテン場

峠から吹き降ろす
風が強いので

森側がいいと教えてもらい

久しぶりのテント設営

うっかり目を離した隙に

テントが風に舞い上がって
森の中まで転がってしまう
大失敗。。

これが稜線だったら・・

恵那山_登山道_テント場

ウッドデッキで
夕食していたら

管理人さんが
コーヒーを淹れてくれた

横川の水も
美味しかったけど

この小屋の水も名水で

超純度の水は
4か月は腐らないそう

恵那山_萬岳荘_コーヒー

しばらくすると

宿泊客の夫婦が
恵那山から10時間の山行を
終えて戻ってきた

管理人さんに
お酒まで差し入れてもらい

小屋で採れたという
ウドの芽を試食させてもらった

私は初ウドでしたが

セロリとミョウガの中間のような
苦味がマヨと合います

ピザに載せると絶品だそう

恵那山_萬岳荘_ウド

・・・

日がどっぷり暮れると
お酒とストーブの炎の力なのか

みんな人生について
深いことも吐き出し始めた

私のような若造相手に
器の大きな大先輩方だった

小屋経営の裏側

結婚、大病、人生観

リタイア後の夢

そして
山とは逃避なのか

これはちょっと耳の痛い話・・

最後は
やっぱり怖い話へ・・

管理人さんが
体験した熊の話だった

恵那山に独りで登り
下っていたときのこと

夕暮れどき
稜線近くのガレ場で

刈ったばかりの
ササを踏みしめて

歩いていたときの
ことだった・・・

・・・

21:00
消灯の時間

急いで片付けて
就寝の準備

ウッドデッキに出ると
夜風が冷たかった

別れ際

管理人さんが
星空を指さして

木星を教えてくれた

・・・

ここまで話し込む
つもりはなかったので

ヘッ電をテントに
忘れていた

テン場まで
星明りに目を凝らして

手探りで真っ暗なテントに
潜り込むと

何故かひどく
切ない気持ちになった

恵那山_登山道_萬岳荘_テント

寝る前に飲んだコーヒーとは
別の刺激で目が冴えていた

ようやく
ウトウトしかけたとき

テントのすぐ傍で
藪から何かが飛び出す音に
驚いて目が覚めた

風の音に混じって
獣の鼻息を聞いた気がした

そういえば小屋の前に
出没することもあるということだった

普段飲まない酒
寝る前のコーヒー 
ウドの薬効

それとも
横川の名水の
コケの霊力なのか

感覚が冴えていた

あらゆる物音が
熊の気配に感じられて

胃が痛かった

雪の白山で
熊に追いかけられて
ビバーグしたときも

知床で羆に遭遇したときも

これほどの恐怖は
感じたことはなかったのに

恵那山_登山道_クマ

月明りで白く照らされた
テントのなかで

ひたすら息を潜めて
固まっていた

もう一晩は耐えられない

恵那山はあきらめて
明日は下山しよう

初めて山行の途中で
心が折れた

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テーマ:登山・ハイキング - ジャンル:旅行

  1. 2017/06/15(木) 14:20:00|
  2. 恵那山
  3. | コメント:0
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タイヘー

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近所の六甲山から全国の名山まで
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