写真で綴る登山と旅のあれこれ

皇海山(庚申山ルート1泊2日)②

破線ルート

2016/5/2(月)

皇海山頂!

無事に登頂して
おにぎり休憩だ

不思議と疲れは
感じていなかった

さあ帰ろうか
と思ったとき

何故か
ザックが持ち上がらない。。

20kg以上は重くなっている?

どうしよう・・
このままだと帰れない。。

山頂で一緒にお昼を食べていた
登山者は次々と下山していき・・

夜明け前の庚申山荘_まだ真っ暗

・・・という
嫌な夢で目が覚めた

・・・

昨晩は4人だけの
小屋だった

夕方から登ってきた
千葉のオッチャン1人と

皇海山から下ってきた
神奈川のオッチャン2人

・・・

夕食後のテーブルを囲んで
ヘッドランプの薄灯りのなか

この先の登山道の情報交換
そして各々の地元の山自慢

そしてこういうとき最後はいつも
昔の山の思い出話だ

なかでも神奈川のオッチャンは
若い頃はかなりの岳人で
壮絶な経験の持ち主だった

厳冬期の北岳で
雪中ビバーグ(不本意な野宿)した話や

塩見岳で雪道に迷って
夜中にザイルで麓まで下りたとか

ビバーグはいつ何時
必要に迫られるか分からない

だから近所の安全な山で一度
寒中ビバーグを経験しておくといい
いざというとき焦らずに済むから

いやいや、、
そんな言葉
加藤文太郎以外で
初めて聞きましたよ

・・・

4:00
千葉のオッチャンが先に出て行った
空は曇っている? 星は見えなかった

夜明け前の庚申山荘_照明のついたトイレ

トイレを使うと発電機が回るので
静かな山が急に騒々しくなった

アイゼン、文庫本、コッヘル、シュラフ
余計な荷物はすべて小屋にデポして

・・・

4:40
神奈川のオッチャンに見送られ
私も出発

今日の行程は12時間の予定
長い長い1日の始まりだ

皇海山への登山道_庚申山ルート

ヘッドランプを灯けて歩き始め
1時間も経たず明るくなった

皇海山_庚申山ルート_岩はしご

まずは庚申山への登り

庚申信仰の山というけど
修験のようなものかな

皇海山_庚申山ルート_岩場とハシゴ

門のような岩には
それぞれ名前が付いていて

皇海山_庚申山ルート_岩をくぐる

胎内くぐりの岩や

皇海山_庚申山ルート_大胎内

岩をくり抜いたような道も

皇海山_庚申山ルート_楽しい岩場ルート

仙人やオオカミでも
出てきそうな

皇海山_庚申山ルート_岩の岩壁が独特な景観

奇岩が魅せる独特の景観
山全体が昔話の舞台のようだ

皇海山_庚申山ルート_岩壁にあいた洞窟

独特で少し不気味さも
飲まれるような雰囲気をもった山
素敵です

皇海山_庚申山ルート_岩の表面に蛍光イエローの地衣類

・・・

5:50 庚申山
一汗かいたら目も覚めた

皇海山_庚申山ルート_庚申山_山頂1892m_樹に覆われ展望はない

ここから少し進むと
展望が開けた

今から歩く稜線の先に
皇海山(右)だ

春霞みの空の先に皇海山の頂_黒い入道のような姿

それにしても
水墨画みたいな景色、、

天気は曇り
連休中で一番晴れそうな日を
狙ったのに

鋸山へ三山駆け縦走路

この連休は
高気圧が日本を半分だけ覆って
西からは低気圧も近づいていた

西日本と東日本
太平洋側と日本海側

それぞれ違う予報で
山の計画が難しかった

皇海山_庚申山ルート_シャクナゲのつぼみ

ここからは破線ルート
(整備が不十分で踏み跡も薄いルート)

笹のヤブコギがありますが
勘で踏み跡の気配を辿ります

皇海山_庚申山ルート_笹薮で登山道が不明瞭な個所

百名山の主ルートに比べれば
確かに登山道は細いですが

低山や里山の薄い踏み跡に比べれば
まだ分かりやすい方だ

皇海山_庚申山ルート_笹薮の細い踏み跡を辿る

こんなリードが豊富あります
このタイプは関西では見ませんね

皇海山_庚申山ルート_登山標識のプレート_ひし形

シカの糞がそこらじゅうに
落ちているのには閉口しました

うっかり腰も下ろせない。。

皇海山_庚申山ルート_木の根の登山道そこらじゅうに鹿のフン

庚申、鋸山、皇海山
古くから三山駆と呼ばれた修行の道

庚申と鋸山の間に
11のピークを越えていく

登山道_三山駆_庚申山、鋸山、皇海山

でもここまでは
ピークというほどでもなく

問題は最後の鋸山

鋸山のピークを見上げる_恐ろしく鋭角的

途中でキレットのように
激しく下ってまた登る・・

鋸山の登り_急な岩の壁をクサリで登る

高度感ありますが
足掛かりも多く鎖もあるので
焦らず楽しみながら

鋸山くさり場

ここで先に出発していた
千葉のオッチャンに追いついて

お互い抜きつ抜かれつ
会話しながら緊張感も紛れてよかった

三山駆け縦走路に朝日が差す

歩いてきた縦走路
右奥が庚申山

尖っているのはオロ山
更にその左奥の中倉山から
縦走する猛者もいるとか

三山駆け縦走路_中倉山方面

ペコン、カコンと
軽い音のするハシゴを登って

皇海山_庚申山ルート_長いアルミ梯子

鋸山まであと少しのところ
前から下ってくる人が?

縦走かと思って訊いたら
前日に六林班峠で道に迷って
ビバーグされたとか

昨晩は10℃以下まで冷えて
風も強く吹いていたのに
よくご無事で

吉Kさん
下りに小屋で再会した縁で
麓まで車で一緒に帰ることに

皇海山_庚申山ルート_連続するハシゴ

このとき水と食料のことまで
気が回らず・・ごめんなさい

・・・

それにしても
昨晩の小屋で話したビバーグが
実話になってしまった

ツェルトをもっていないので
シュラフカバーでも常備しないといけないな

・・・

8:00 鋸山
難所を抜けて一息ついて
二度目の朝食

鋸山_山頂の標識1998m沼田市_その先に皇海山

メインルートの栗原川林道方面
曲がりくねった長い林道が見えていた

鋸山から栗原川林道と広がる紅葉の森

長く狭く荒れた林道は勘弁だけど
秋は紅葉が素晴らしそうだ

長く曲がりくねった林道

ここから一気に下ります
上からだと分かりませんが

鋸山の下り_危険な急斜面

下ってから見上げると
こんな急斜面。。

下から見上げた鋸山_恐ろしく急斜面_残雪も見える

雪が少し残っていたけど
道は巻いているのでアイゼンは不要

鋸山の山頂付近_雪の状態アップ

一箇所だけ
間違った踏み跡があるので要注意

シャクナゲの枝を折って強引に進んでいたので
何かおかしいと引き返して正解だった

それにしてもこの眺め。。
もし先に見てしまったら歩けなかったかも

鋸山の稜線_鋭いギザギザ

・・・

不動沢コルでメインルートと合流すると
登山道も広くなって
他の登山者の姿も数組見かけた

皇海山_不動沢コル

みなさん遠征なのか
気合い入ってましたが

それでも百名山にしては静か

山頂へ向けて最後の登り

皇海山_不動沢コル

緊張感から解放されて
ようやくコケを観察する余裕も

皇海山_不動沢コル_コケ観察

ハァー素敵。。

皇海山_不動沢コル_コケ観察

・・・

9:40 皇海山頂!
噂通り展望なし。。

皇海山_山頂_展望なし

庚申山荘から同じルートを歩いた
千葉のオチャンと一緒だった

今朝4時に出発して
ここまで5時間の行程

同じ時間かけて帰るので
あまりゆっくりもできず

とりあえず
食べて荷物を軽くする作戦

でもいっこうに
荷物が軽くならないのは
どうしてだか、、

・・・

山頂直下の銅剣
足尾の銅で造られたのかな

皇海山_青銅の剣

田中正造
久しぶりに聞いた

公害で悪名高い
足尾銅山ですが

その歴史は古く
江戸時代の銅銭の多くも
ここの銅で造られていたそうな

皇海山_銅色の木の芽

公害が問題になったのは
明治以降の近代工業時代

皇海山_モコモコしたコケ

有毒な排水で
渡良瀬川が汚染され

皇海山_カビのようなコケ

排煙と酸性雨で
山の草木は一本残らず枯れてしまった

皇海山_サルオガセ

燃料やトンネルの建材用に
大量の樹が伐採された近隣の山でも
大雨の度に鉄砲水の被害が出たそうな

皇海山_ホコリタケ_木霊

この一帯に多い笹山は
今も残るその傷痕・・

美しい眺めなんだけど
事情を聴くと複雑な眺め

足尾の山_遠くに雪の奥白根山

・・・

さあ帰ろう

庚申山と六林班の分岐

この長いルートを歩くには
この日の長い時期でよかった

皇海山_登山道の森

雪もなく花もない季節
山は一見地味のようでいて

皇海山

細部に目を向ければ
魅力はたくさん

皇海山_苔の花

百名山を選んだ深田さんは
この山で何に共感したのかな

皇海山_地味な山容

帰り道の分岐
穏やかで長い六林班(ろくりんぱん)か・・
険しく短い庚申山か・・

六林班峠の標識

六林班峠ルートは
背丈ほどある笹のヤブコギ

道迷いしやすいそうなので
無難に庚申山にした

さて
もうひと踏ん張り!

庚申山ルート_岩場の連続する稜線

・・・

最後の難所を越えて
一息ついたとき

気が抜けたように
全身がクタクタだった。。

庚申山ルート_緊張の岩場で一息

・・・

14:50
庚申山荘に帰還

霧の庚申山荘

デポしていた荷物を回収して
遅い昼ごはんの大休憩

この日の泊り客はまだ
若い男性が一人だった

・・・

コウシンソウの写真の写真
食虫植物で絶滅危惧種

庚申山荘_コウシンソウの写真

群生で見られるのは
全国でもここだけ

お山巡りルートの
険しい岩の上らしいので

場所を知っている人の
案内が必要だそうです

・・・

鋸山の登りで出会った
吉Kさん

昨晩は六林班でビバーグされて
小屋まで下りたところで再会した

庚申山荘から一の鳥居へ下山_冬枯れた山に緑の新芽が鮮やか

昨晩は寝られなかったはずなのに
2日連続で10時間超の行程

御歳70歳で信じられない体力ですが
毎年ハセツネにも出場する猛者だった

何かの縁でこのまま
麓の駅まで一緒に下ることに

山、ビバーグのこと、装備、高山植物
たくさんのことを教えてもらった

アカヤシオ

庚申山荘から一の鳥居へ下山_ピンク色のアカヤシオ

桜のソメイヨシノのように
葉より先に花が咲くツツジ

アカヤシオ_葉より先に花が咲くツツジ

同じ山で苦労とスリルを味わった
同期生のような共感

初対面で世代も越えた出会い
山旅の醍醐味ですね

・・・

一の鳥居から
サルの群れに混じって
長い林道の下り

一の鳥居からかじか荘へ_林道の脇に座るサル

かじか荘の温泉に漬かって
帰ったのでした

ーおわりー

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テーマ:登山・ハイキング - ジャンル:旅行

  1. 2016/05/02(月) 19:51:04|
  2. 山行記
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タイヘー

Author:タイヘー
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近所の六甲山から全国の名山まで
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